2012年8月22日水曜日

ケンポナシの蜂蜜

 大槌町の金沢・下屋敷付近にある産直に立ち寄る。
私は旅先で、地元の味として蜂蜜を買い求める。
この蜂蜜には、「ケンポナシ」というシールが貼ってありました。


地元産なのか裏を確認。
お店のおばあさんにケンポナシとは何か訪ねると、「知らない」という。
製造場所を訪ねると、「流された」 という。
津波で流されたのかなと思ったら、別のすこし若い女性が金沢にありますと答えた。
それでもおばあさんは「流された」とくりかえした。

ネットで調べるとケンポナシという樹木の名前でした。
ケンポナシは変わった生態がある。
実の部分は果肉が少なく種ばかりで
実のつく枝がふくらみナシの味がするそうだ。
民間療法では二日酔いに効くらしい。
ケンポナシの蜂蜜は色が赤茶色で、粘度が弱く、味はフルーティでした。
あまり聞きなれない密生しているとおもわれないケンポナシの花だけで
どのようにして蜂蜜をつくるのか疑問におもったのですが、
ミツバチは同じ種類の花だけで蜂蜜をつくる。という性質を利用しているようです。

友人の画家の紹介で石の彫刻家に会う。
石を運ぶ、石を削る、磨く道具をもっている。
このてのひらサイズの閉伊川の石であれば、
手磨きで耐水研磨紙~#3000まで行って鏡面にするそうだ。
耐水紙ならば手磨きで費用はかからないが、根気が必要だ。

これは黒い部分に金色の鉱物が付着している。早池峰山を源とする川の石。
もしかしてこれは自然金かなと思っている。アップした画像で見てください。

地元石の加工は三陸ジオパークの土産物につなげたいとおもって取り組んでます。
いわて三陸ジオパーク構想は県が主体となり2012年申請をめざしてきたが震災で休止した。
現在は2013年認定をめざしてふたたび推進協議会が動いている。
そしてジオパークは認定後も活動継続審査があり、取り消された例もある。
継続していくには、地元の多くの理解協力が絶対に必要です。
ジオパークの目的のひとつは地域発展。
震災三陸応援をこめて盛り上がりを期待する。

2012年8月2日木曜日

ゴトランド紀化石産地

国道107号線を住田町にすすみ国道340号線に交わるところに「うおまさ」
という食堂がある。
すぐそばにあるこの橋の工事に日本で3番目に大きい金の塊が発見されたそうです。
金捜しで騒然となったが橋梁工事を優先してその場所は埋められたそうです。
気仙川ではアユ釣りが盛んにおこなわれていました。
大型のヤマメが釣れることで有名なこの川ですが、下流には玉山金山もあるので
砂金採りにも魅力的な川ですな。黒い砂金採り用の皿を買って常備しようと思います。

107号線を大船渡方面に進むと「樋口沢ゴトランド紀化石産地」という国指定重要文化財が
ある。
あることは知っていたが初めて行ってみた。化石採集はできないようだ。
何が重要文化財なのかというとサンゴや三葉虫の化石によって日本で最も古い時代の地層が
確認されたらしい。
鉱物好きの私には化石も気になる。
 樋口沢ぞいの林道を進む。
この地域には数か所地層が露出している場所がある。
天然記念物の石塔があり、わかりやすい
 地層がくずれたか、または採掘したか天然記念物が路肩に散在している。
化石らしいものが確認できる石はなかった。
化石は大船渡の碁石海岸にある私立博物館でみられる。

 日頃市町から五葉山にむかうとすぐに関谷洞窟がある。
石灰岩地帯だからセメント工場もあちこちにある。
樋口沢以外でも三葉虫やサンゴの化石が採れるようだ。
その方面の人には有名な地域らしい。
 赤坂峠にある五葉山登山口の案内板
途中数年前に出来た鷹生ダムを見下ろす場所にある五葉山温泉に浸かる。
単純アルカリ泉美肌の湯。600円。入浴料一部被災地に寄付。
三陸ジオパーク構想があります。化石掘りや砂金採り体験後に温泉利用できれば
良いモデルコースになるでしょう。
 赤坂峠を下り、鹿をみかけ美林帯を抜け三陸の荒川地区に到着。
目の前に津波で破壊された三陸南リアス線が一年半前の状態そのまま。
四億二千年前古代シルル紀(ゴトランド紀)には海底だった場所が内陸にあるわけだから
この度の大津波は大自然のなかではわずかな現象にすぎなかったともいえる。
国道45号線を北上して山田町に至る。
道の駅付近からみた山田湾。
カキ・ホタテ・ワカメ・ホヤ養殖用の黄色いブイがあざやか。
次の大津波がいつ来るやもしれない。いづれは必ず来る。
しかし今生きるためにふたたび養殖をはじめる決断をした三陸の人たちがいる。

金山の里・遠野市小友町

 7月29日五葉山のダムにて催し物があることを新聞で知り盛岡からでかけた。
途中国道107号線を旧道にそれて少友町に寄り道した。
古い建物が残るメイン通りの北側つきあたり、巌龍神社と背後の不動巌がこの町の名所。
 巌龍神社のいわれ案内版。
拡大して読んでください。
 山の神や金毘羅大権現や馬魂碑などの石碑が不動巌のたもとに建っている。
不動巌は大正3年岩手日報社企画の県内三景十勝に入選した。
ちなみにその他は、不動滝(二戸郡安代)・玄武洞(岩手郡雫石)なそうだ。
現在ではこの三景いずれも知名度は低い。
 岩肌が登り龍のようにみえる。
相撲の土俵もある。お祭りのころは、さぞ賑わうのでしょう。
三景に入選した大正13年9月3日は報告祭りが盛大にとりおこなわれ、
頂上から国旗や提灯を吊り下げ、里神楽や獅子舞い奉納が乱舞し、夜おそくまで
小学生や男女青年団の提灯行列があり村民はもとより近隣の見物人の人出で
大変な賑わいを極めたそうだ。
 小友は古来より金山が多くありました。
メイン通りの北側には蟹沢金山跡があり奥に冷泉が湧いている。
 国道107号線にもどり荷沢峠に進む。
バス停に大洞金山跡とか大洞鍾乳洞とか大洞千本桂など案内がたつ。
 能傳房神社107号線より100メートル奥にある。
金山にまつわる由来がある。
またここは何人にたいしても一生に一度必ず願いごとを聞くとつたわり
参拝する者年中途絶えず遠野近郷より農閑期には隊をなして詣でる者夥し
と書かれている。
 厳龍神社にしても縁日におとずれてみたい。
小友地内107号線東西の沢には鮎貝、外山、仙内、大洞、藤沢、高坪、大葛、堂場、猫沢などの
たくさんの金山があった。
境界警護の新谷番所。
金山をめぐっての争いがあったようだ。
いまでは何もなかったかのように自動車で通り過ぎてしまう荷沢峠には賑やかな時代があり
痕跡がいくつもある。
すぐ東の住田町境を越えると男火山、女火山、火の土、奥火の土など鉱山に関連する地名が
あり、わくわくする。
奥新切には金売り吉次の弟の吉内が営んだ吉内金山があったとされる。
西には宮澤賢治が詠った種山高原がありこちらにも古来からの古歌葉金山などがある。